起伏のない緩斜面の林を歩く

 うけもち学生tkmtさんの調査で、ある集落の裏山を歩いた。できるかぎり広範囲を踏査することとしている。里道や山道がのこっているところはそこを歩く。道のないところも地形図をみながら行く。幸いなことに1:5000の詳細な地形図があり、主曲線が2m間隔なので地形を読みやすい。ところが、尾根に近いある一角で、ずいぶんと傾斜がゆるやかで、しかも起伏がほとんどないのっぺりとした地形のところに行き当たった。めちゃくちゃ怖い。自分がどこをどう歩いているのかがさっぱりわからない。わからない理由の一つはシカのせい。このエリアはシカ食害がひどくて、林床にはイズセンリョウがちらほらみられるだけ。古い里道がこのあたりを通っているはずなんだけど、道も道でない場所も、どこでも歩きやすいから、どこが道だかわからない。歩きやすいせいで歩きにくい。下草が豊富にあったころは、きっと道とそれ以外が区別ついたんだろうと思う。GPSがあるから来た道を戻ることはできる。けど、目指す方向へ進みにくい(GPSに入ってる地図は粗すぎて)。
 日は長くなったとはいえ南西斜面のために山影に入るのが早い。そのへん考慮して、最終目的地まであと1kmほどのところまで来ていたが16:30で下山を開始し、17:30に林からでて集落に入った。
 集落の裏山とはいえ、いざというときの備えをして山に入ろう。今回持ってきていなかったヘッドランプを次回からは携行しよう。行動食も余分に、非常食として持っていこう。もっていくものメモ。GPS、予備電池、地形図、コンパス、ヘッドランプ、非常食。それから、GPSに地形図いれとこう。
 ところで、このエリアはシカが多いからダニと蛭も多いと聞いてる。ダニと蛭が増える前に可能な限り多くの場所を回っておきたい。