淡路島

あの白い花の正体

学生の卒業研究の調査につきあって島の南へ行く。広田から倭文に向かう丘陵地の二次林で、樹冠いっぱいに白い花を咲かせた木が点在しているのに気づく。いま、島の北ではマルバアオダモが白い花をたっぷり咲かせているが、それとは色味がちがう。マルバアオ…

あの黄色い花のハビタット

ナルトサワギクは法面などの造成地で目立つ。海岸砂丘の安定帯でもちょいちょいみかける。 こないだは崖崩れで堆積した礫の上で純群落をつくっているのをみた。 (2016/2/25洲本市上灘) 今日みたのはこれ。礫河原でもいけるんか! (2016/4/20南あわじ市三原川)…

だん

「淡」の音読みは「たん」が一般的だろうと思っていたが、淡路島の略称としての「淡」は「だん」と読むことが多い。理由は知らない。淡路のナゾのひとつ。 平成大合併前の町名「北淡町」「西淡町」「南淡町」はそれぞれ「ほくだんちょう」「せいだんちょう」…

淡路鉄道展

かいぼりの帰りに洲本市にある淡路文化資料館に立ち寄った。企画展「廃線から半世紀、淡路鉄道展」をみるため。大正年間に開通し昭和41年に廃線となった淡路鉄道の写真、名所図会風の路線図、レール、勾配標識、行き先表示板などの展示があった。レールは資…

かいぼり

県の土地改良事務所からお誘いをうけ、三原平野の一角で行われるかいぼりを見に行った。朝から行われている行事だが、午前中は所用があり、午後になってから現地へ行った。 対象となった池のある地域では土地改良事業がずっと以前に完了している。灌漑はパイ…

打上げ成功

H2Aの打上げ成功の種子島のニュースから3日後、淡路島ではついに僕の念願のロケットが打ちあがった。 2011年8月にこの店をみつけてから早4年と3カ月。この間におそらく20回以上は前を通っているが、一度たりとも開いてるところをみたことがなかった。それが…

タカの渡りを見に

渡りの季節。明石海峡を渡ってくるサシバ・ハチクマを期待して、石の寝屋緑地の「空を見上げる展望台」へ行った。短時間の滞在だったせいもあるだろうか、昼前にサシバ1羽をみただけ。旅のサシバはせわしないはばたき飛翔で、わりと低空をいそいそと南下して…

短く刈り込まれた畦畔に、ヒガンバナだけが伸びあがっている。草刈りのあとで、一気に伸びたようだ。 家の近所にこのような気持ちよい場所があるのがとてもうれしい。 農家の方が急勾配の畦をカブに乗って登ってきた。刈り草を集めて燃やしている。 カブと煙…

ミゾゴイ

日が沈んだけどまだ空が薄明るい時間帯,窓を開けてトイレ掃除をしていたら裏手の山からポー・ポー・ポーという鳴き声が聞こえてきた.ミゾゴイだ.この声を聴くのは2回目. 前はたしか赴任したての2007年の春.勤務先の林で聞いた.おなじような日没直後の…

ヤマザクラ

今年のヤマザクラは遅い個体と早い個体の差があまりないように見える。3月のおわりに突然あたたかく(暑く)なったことと関係があるのかも。淡路島の里山では、この時期、ヤマザクラがとてもきれい。山裾では植栽されたソメイヨシノがまぎれているかもしれな…

ゲンジ

淡路島北部の中山間農村集落で生まれ育った30代後半と40代前半の男性に,お酒の席で聞き取り. クワガタムシ全般をゲンジと呼んでいた.ノコギリクワガタの顎の大きいものをスイギュウ,顎の小さいものをマイカゴと呼んだ.値打ちのあるのはヒラタクワガタで…

ナゾのかわいい小屋

以前,淡路島北部の農村を歩いていて,小さな小屋をみつけた.5坪ほどの小さな小屋だ.ふつう,このへんの農家の板壁は焼杉板をタテに張るが,この小屋の板壁は材をヨコにつかっていて,しかも黄緑色のペンキが塗られていて,なんとも洋館風でかわいらしい.…

農村の絶滅危惧種

市民講座の講師。テーマは、農村の絶滅危惧種。淡路島の里地のいきものの豊かさを地元の方に知ってもらいたくて、これまでも何度も講演や市民講座の講師を引き受けてきた。生き物の豊かさを伝えるために、畦畔の可憐な草花を入り口にしたり、行事とのつなが…

島を出られず

今日は神戸で授業がある予定だった。しかし、高速道路が通行止め。船で明石へ行くため車で岩屋港へ向かったが、岩屋港の駐車場が満車になってしまってどうにもしょうがない。この授業をコーディネイトしているTさんに連絡をし、相談した結果、休講にすること…

古民家

ちょっと古い民家をみせていただいた.高齢の大工さんがその家をみて教えてくれた. この家の柱と鴨居は“トガ”を使ってる.昔は淡路ではトガがいちばん人気のあるええ材やった.こんなええトガは今は手にはいらへん.もうものがあらへんからな.この家で,こ…

Google獣道ビュー

グーグルストリートビューがはじまったころは淡路島は国道と西浦の県道くらいしか対応してなかったけど,今日みてみたらなにこれすごい.島民になって7年目の僕がまだ未踏の道をグーグルに先をこされた.こされまくり. 軽自動車ぎりぎりの幅の道にもがんが…

塩湿地が浚渫された

島内某所の塩湿地.埋立地と元の海岸線の間の水路状の部分に砂泥が堆積し,塩湿地が成立しうる絶妙な環境(つまり,波浪の影響はないが潮の干満の影響は受ける環境)がととのっていた.2年前に訪れたときには,ハママツナ,ホソバハマアカザ,アイアシなど…

淡路島一の宮の社叢

夏に伊弉諾神宮でフロラと植生を調べたので,その結果を学内紀要に資料として提出するためにまとめている.現在の社叢は林高22m程度で,胸高直径約80cmのイヌマキや同約65cmのスダジイやクスノキなどが林冠層をつくっている.みたところりっぱな照葉樹林だ.…

県道472号 鳥飼中〜二本松

五色浜付近から洲本の市街地へぬけるのに使ってみた。初めてはしった。峠がトンネルになっていた。淡路島にはトンネルは多くない。そのうちの一つ。 丘陵地を縫うようにはしる道で、よさげな棚田やため池の堤があった。じっくりと再訪したい。

島の南の砂丘

島の南のF砂丘で、人為攪乱後の植生回復モニタリング。攪乱2年目。天鵞絨テンツキが多数定着していた。 この海浜の西端の砂丘へ。ヒキヨモギはすっかりかれていた。ハマウツボはかれたままいまだに立っていた。伊予蔓がそろそろ冬枯れの準備にはいっている…

農民車イベント

チキチキマシーンが再々々々入院してしまったので長野で開催されてるFBMに参戦できず。 そこで、気になってたアートイベント「要解 農民車」と「淡路島農民車ミーティング」を見に行ってきた。このイベントは、ログズギャラリーというアーティストグルー…

明石海峡に“単車を載せられる”新造船くる!

先日の記事の続報を紹介してなかった.かなり素晴らしいカタチで決着したようだ.やっほー!また,このために淡路島の原付と本州の原付が容易に交雑可能となるため,種分化が進む可能性はかなり小さくなってしまった. 淡路ー明石航路、単車輸送可能に 新造…

急速な変化

昨日は市内のI小学校へ,今日はS小学校へ,いずれも環境体験学習の打ち合わせ. 僕は淡路島に住むようになって7年目だが,この,ほんの7年の間に風景がどんどんかわってきた.とくに目につくのは,いい感じの田んぼが消えていくことと,獣害を表すものが増…

明石海峡に新造船くる?

2010年秋,たこフェリーの休止(のちに廃止)によって淡路島の原付は島外の個体群から完全に隔離された.遺伝子の交流がなくなったので10万年くらいかけて種分化が起こるかもとワクテカしてたが,今朝の神戸新聞でフェリー復活するかもというニュースが! 淡…

南へ

午後4時頃,淡路島北部の脊梁部でタカの渡りをながめた.北側の山の上にちょっとしたタカ柱が立っていた.高度を稼いだタカは南へと滑空し,僕の頭上を通過していく.長い翼.サシバのカタチだ.同じ時,地表付近ではアサギマダラが飛んでいる.これも南下…

カマキリは神様

栗園へ栗ひろいに行った.台風一過で,イガが緑色のフレッシュな栗がたくさん落ちていて,良いものばかりを厳選し,それでもあっというまに規定量を拾う.昨年はシーズン終わり頃に行ったら良い栗が少なかったが,今年はばっちりだった.台風通過後の1番乗…

ぼくをおきざりに

一昨日の夜あたりから,掛け布団なしで,窓を開けていると寒いと感じるようになった. 島の真ん中へんの神社へ社叢の植生調査に行った帰り道,もう稲刈りをやってた. 沿道の草刈りをした場所では,キツネノカミソリが咲いていた. 私を置き去りに過ぎてゆく…

藻場のある海水浴場

世間は盆休み。僕は今年の夏休みは分散してとっているので連休にはならないけど、今日は日曜だから夏休み気分。思い立って島の西海岸の南の方の海水浴場へ行った。この海水浴場は数年前に来た時は泳ぐのに差し障るほどアマモが茂っていた。なんてすばらしい…

淡路島エクスカーション2日目

2日目のテーマは里地. 究極に美味しい鯛のみそ汁(昨夜のお造りのアラが入ってる!)をたべて睡眠不足をふきとばし阿那賀の民宿を出発. 阿那賀公園では異常巻きアンモナイトのブロンズ像を愛でる.このへんの堆積岩からアンモナイトがでるので,この小さな…

淡路島エクスカーション1日目

この日のテーマは海岸.まだ暗いうちに起きて遠足のしおりを作成.10時前に三宮へ行きレンタカーを借り受ける.10:20に三宮駅で集合.格安レンタカーのノアとウィングロードに分乗して一路淡路島へ.2号車が高速道路の分岐を間違えるハプニングがあったが,…