モダマのハビタット

 同じマンションの6才男児にモダマのタネをみせてあげた。最初はタネだとわからなくて変な石だと思ったようだ。
 タネだとおしえてあげたら「おおきい!」とびっくりしたあとで「どんなとこにはえてるの?」と訪ねてきた。
 「熱帯の海にちかいところ」
 「さばくみたいなところ?」
 「ちがう。海に近いところの森に生えてる」
 6才男児はしばらく考えて
 「あ。じゃあ熱帯が成ヶ島やったら、そこに生えてる?」
 言葉がちょっとおかしいが、成ヶ島のようなのが熱帯にあったら、モダマが生えてるような気がする。
 「うん、そんなかんじ」と答えた。