急速な変化

 昨日は市内のI小学校へ,今日はS小学校へ,いずれも環境体験学習の打ち合わせ.
 僕は淡路島に住むようになって7年目だが,この,ほんの7年の間に風景がどんどんかわってきた.とくに目につくのは,いい感じの田んぼが消えていくことと,獣害を表すものが増えてきたこと.
 いい感じの田んぼとは,僕の個人的な感覚でのいい感じ.東浦の低海抜地では宅地開発によって消えていってる.北淡の中山間地の田んぼは,圃場整備と耕作放棄によって消えていく.耕作放棄の進行がすごい.高齢化,過疎化,地震や台風で少しずつ崩れる棚田.百年もあれば目を懲らさないとヒトの痕跡はかなり希薄になりそうな.
 I小学校のすぐそばの田んぼは,毎年,七草がゆの授業をしてきた場所だ.すずな・すずしろ以外の5種がそろういい場所だったが,昨日みてみたら,放棄され荒れていた.今年の冬はどうなるだろうか.

 獣害の風景は,そのアイテムが増えていく印象だ.僕が入植したころはそうでもなかったが,数年前にほぼ全ての農地が電牧柵でかこわれた.今年は,あちこちの水田で,夜間に赤や青の電気が点滅している.これはなんのためのものかよくわからない.灯り自体が獣に対する忌避効果があるのか,それとも人間が電牧柵にひっかかって感電するのを防ぐための警告灯なのか.農家の方に聞いてみよう.あちこちカラフルに光ってるのは,今年からの風景だ.
 I小学校の先生に聞いた話では,ここ2〜3年かもう少し前くらいからか,淡路市山田あたりではアライグマの被害が増えているという.淡路で獣害といえば,南ではシカ,北ではイノブタ(イノシシ)のイメージだったが,アライグマがいたとは.
 淡路島の小学校の先生は,島内出身の方が多い.今日打ち合わせをしたS小学校の先生は,黒谷や山田の出身だそうだ.黒谷では湿田のことを「じゅるた」という言葉のほかに「はるた」ともいうらしい.語源はなんだろうか.じゅるた・はるたは,機械が入れないからまっさきに放棄される,とのこと.