小学校で環境学習

 近所の小学校で環境学習を実施.学生4人と僕の5人で.
 小学校の3・4時間目に,1〜3年生.
 1・2年生計39人は学生3名が対応.ねらいは,あぜの草花に親しむこと.あぜの草花が多様であることを実感すること.やったプログラムは草花をつかった貼り絵.テーマは「草のおばけ」.導入で,かっこいいお化けをつくるには,できるだけたくさんの種類の草を使うこと.いろんな色をつかうこととけしかける.
 3年生10人を僕と学生1名とで対応.ねらいは,あぜの草花に興味をもつこと.草刈りによってあぜの生き物の豊かさが維持されていることを知ること.テーマは「みちくささんぽ」.のんびり散歩をしながら,ところどころであぜの草花の観察.最初はヒナギキョウの写真を見せてからヒナギキョウさがしゲーム.あぜに行かずに花壇に探しにいった子供が多かった.毎日通る通学路のあぜにこんなにかわいい花が咲いていたとは知らなかったって.そのあと,カタバミやスイバを味見したり,スイバで10円玉を磨いたり,アキノノゲシを味見したり(レタスの味がする,って言った子がいて感心した)して,昆虫とのかかわりを話す.ダンチクをねもとで切ってあげたらそれを御神輿のようにかついでわっしょいわっしょいねりあるいて,ダンチク振り回して顔にあたってケガをしたところにヨモギをすりつけて,僕がこどものころは転んでケガしたらヨモギだったという話をした(小学校の低学年のころまではそうしていた).それからヨモギの匂いをかいで感想合戦.こういうとき「臭い」をNGワードにするといろんな意見が出てきやすくなる.最後にあぜにエビヅルがたくさん生えているところに到着.あっというまにザルいっぱいのエビヅルの実をとった.現場にカセットコンロや鍋を持って行ってたので,ジャムにしようとしたが,寒かったのと鍋が1個だったのとで家庭科室に場所をうつすことにした(途中でざるで種やら皮を漉すから鍋2個いるんだった).ジャムをつくってるうちに4時間目がおわってしまったので,家庭科室で給食をたべながら調理のつづき.給食をたべおわったところで食パンにエビヅルジャムをぬってデザートにした.ところで,今のこどもたちは「道草をくう」の意味が「よりみちをする」ことだと知らなかった.「道草を食う」は死語になってた.
 昼休みを終えて小学校時間での5・6時間目は4〜6年生計42人を僕と学生4人で対応.ねらいは「タネのさまざまな戦略を知り,植物のおもしろさに気付くこと」.以前,S小学校で実施したタネを観察するプログラム「クイズ,たねでドン!」と「たねリンピック」を実施.今回のフィールドにある植物にあわせて内容をすこし変えている.ヒナギキョウさがし競争,ヒナギキョウのタネのクイズ(そこでウィンドバリスト+ダストシードの戦略),コセンダングサの吹き矢,コセンダングサのクイズ2題(そこでコセンダングサのトゲをファーブルで観察),ヒナタイノコヅチのひっつくしくみクイズ,制限時間内により多種のタネをあつめる競争などを実施.予定していたけど割愛したプログラムが3つほど.タネはおもしろいのでネタには困らないし,クイズや競技を導入にして,生態学的なトピックスへと話をつなぎやすい.
 神戸新聞淡路版が取材にきていて,翌朝朝刊に載ってた.淡路島は平和なところなので,新聞の淡路版には小学校や保育園の行事がよく載る.淡路島のそういうのどかなところがすばらしいと思う.


テフロン加工の黒い鍋は,調理中のジャムの色がわかりにくいので観察に不向きだった.白っぽい色のホーロー製が観察に向いてると思う.