里山林管理の演習

 5月に事前調査をし7月に間伐した学内の森林にてモニタリング.植物は正直で,間伐して光が入るようになったら,きっちりクサギアカメガシワ,ハゼノキ,カラスザンショウなんかが芽生えてくる.アカメガシワとカラスザンショウの実生は,葉っぱの形は成木のミニチュアといった風情.一方,ハゼノキとクサギの実生は成木にはない鋸歯が目立つ.
 学内のこの林は,もともとは薪炭林だったもの.数十年にわたって放置されている林分が学校の敷地に取り込まれている.ちょうどよい教材なので,毎年10m×10mずつ間伐をすすめている.今年は4年目だったので合計400平方メートルになった.これくらいのまとまった面積になると林内はずいぶんすっきりした印象になる.ただし,落葉広葉樹林を好む新たな種類の侵入は(パイオニアをのぞくと)確認できていない.間伐後の年数の異なるパッチが並ぶと,ヒサカキネズミモチの萌芽のサイズの違いがおもしろい.