左回りトラック競技車両の左右非対称性

 左回りトラックに特化して左右非対称の進化(?)を遂げたのは他にもある.
 アメリカのモータースポーツでは左回りのオーバルコースがよく使われる.ふつうのサーキットが右に左にカーブするのに対して,オーバルコースには左カーブしかなく,右タイヤにかかる負荷が大きい.このため,オーバルで闘う車は,右は硬め,左は柔らかめのタイヤを履く.また,カーブでの走行抵抗を低減する目的で,インディカーでは左右のタイヤの直径も異なる.
 日本のモータースポーツではオートレース自動二輪による公営競技)がオーバルコースでおこなわれる.それもとても小さなオーバルコースで(スケートのショートトラックのようだ).このためオートレースの競技車両は極端に左右非対称だ.右カーブは不可能と思われるほどだ.