意外と少なかった

 APG準拠の図鑑や目録をみてたら科名の和名で異名が目につくということを3日ほど前に書いたが,ざざっとくらべてみたら意外と少なかった.目につくといいながら,なんだたったこんだけか.これなら落とし穴ってほどではないな.いいがかりでした.
 「植物分類表」(大場秀章 編 2009)と「日本維管束植物目録」(邑田仁・米倉浩司 2012)の科名をくらべて,おなじ科で和名がちがうものを下に抜き出してみた.「植物分類表」はマバリー体系(APG IIを参照したもの)で「日本維管束植物目録」はAPG IIIをもとにしたものなので,そもそも前者にない科を後者が認めている例がいくつかあったが,それらは下には示してない.見落としがあるかもしれないが,ざっとみたところ同科異名として下のものがあった.紙の本でこういう作業をしたあとで,これどこかに電子データがあって(後者は有名ですね,Y List)もっと簡単で確実に比較する方法があったんじゃないかと思い至ったけど,アナクロアナログ人間の仕業なのでゆるしてください.そして,ほかのよい情報源があればおしえていただけるとうれしいです.
 まずは自分自身がもっとAPGに慣れなければ.
 

  植物分類表 日本維管束植物目録
Podocarpaceae マキ科 イヌマキ
Cabombaceae ハゴロモモ科 ジュンサイ
Cymodoceaceae ベニアマモ科 シオニラ科
Nartheciaceae ノギラン科 キンコウカ科
Smilacaceae シオデ科 サルトリイバラ科
Phyllanthaceae コミカンソウ科 ミカンソウ科
Putranjivaceae プトランジーヴァ科 ツゲモドキ科
Caricaceae パパイア科 パパイヤ科
Loranthaceae ツグミ オオバヤドリギ
Aizoaceae ハマミズナ科 ハマミズナ科ツルナ科
Pentaphylacaceae サカキ科 ペンタフィラクス科(モッコク科,サカキ科)
Linderniaceae アゼトウガラシ科 アゼナ


 
 こういう暇つぶしみたいなことを僕がするときは,だいたいヤラネバが山積していてテンパってるときです.こういうところにダメ人間らしさが現れていて,我ながらろくでもないなあと思います.