樹高棒をなんとかしたい

 樹高棒は,別名を測高竿ともいう.商品によって異なるが,縮めれば1.5m,めいっぱい伸ばせば12mくらいになるグラスファイバー製の竿で,いまどれだけの長さまで伸ばしているのかが手元の目盛りで分かる.使うときは,高さを知りたい木のよこで木の高さまで樹高棒を伸ばし,目盛りを読む.たいへん原始的な道具ではあるが,森林での毎木調査ではよくつかわれている.
 でも,実際の森林,とくに最近の放置された元薪炭林(コナラ林とか)だと,低木層から亜高木層までをヒサカキだのネズミモチだのといった常緑低木がびっちりと覆い尽くしていて,樹高棒の先端や計りたい高木のてっぺんがどこにあるやらわからない事が多い.これでは樹高棒で木の高さを測りにくい.なんとかならんもんか.
 で,おもいついたのが,樹高棒が潜望鏡になってたらべんりなのに!ということ.これだったら,木のてっぺんと同じ高さまで樹高棒を伸ばせたかどうか,ひとりで判断できる.潜望鏡ったって,光学的にやらなくてCCDでいい.カメラ付きケータイが2つあれば,テレビ電話モードで回線を開いて,1台を樹高棒の先端にガムテープではりつけてしまえばそれでいい.でも通話料がもったいないからやらない.電話じゃなくて,樹高棒先端にとりつける用のCCDと,その画像を手元で見られるモニターがあればいいのだな.カメラとモニタの性能がよければ,下からでは同定しにくい樹種だって分かるようになるんじゃない?
 自分は森林の研究やってないし樹高棒は年に2回くらい授業で使うだけだから,思いついただけで実行しない.けど,せっかくだからどのくらいの予算があったらできるのか調べた.ワイヤレスカメラと受信機あわせて4万円くらいからできそう.あそびで試すには高いか.あそびで試すならケータイでやればよかったな.ゆれまくって使い物にならんかもしらんが.