うどんぱーりー

 この秋に小学校での環境教育を手伝ってくれた学生たちをうちに招いて,夕方からうどん鍋パーティー.前夜(深夜)にこねて踏んでそのあと熟成させていた生地を麺棒で伸ばす.気温が低いせいか塩分濃度が高かったせいか,おもったほど生地がこなれてなくてすいすいとは伸びなくて,ぐにぐにと反発しまくる生地を負けじと強引にのばした.厚さ1cmくらいになると生地は観念するのか,そこからは伸びやすくなる.ふしぎ.3mm厚までのばしたら布団のように3つ折りにして麺切り包丁と小間板でとすんとすんとすんとすんと麺を切る.この一連の作業は傍目に楽しそうなので学生もよろこんでやってくれるが,とすんとすんのリズムは一朝一夕には身につかないので,ときおり幅1cmを超える極太麺を生産する.これはこれで鍋にそのままほりこめばすいとんのように楽しめる.九州でだごじるといったり,岩手でひっつみといったりするやつ.
 ゆで時間は15分.1バッチ目は釜玉で試食.めっちゃおいしい.お店の麺ほどエッジがたってなかったり,どういう理由かわからないけどゆがいてるうちにねじくれる個体があったりするのだけど,ほんとうにおいしい.2バッチ目以降を味噌味と醤油味の鍋に投入して食べる.うどん生地を作りすぎていたので満腹になってもまだ麺があった.それは学生がおみやげとして持ち帰った.
 麺打ち台,麺棒,麺切り包丁,小間板.この4点セットは僕が学位をとったときに指導教官からいただいたもの.何年たっても役に立つ.そして,麺を打つたびに苦悩と怠惰と興奮とうどんと砂にまみれた5年間を思い出す.