藻場のある海水浴場

 世間は盆休み。僕は今年の夏休みは分散してとっているので連休にはならないけど、今日は日曜だから夏休み気分。思い立って島の西海岸の南の方の海水浴場へ行った。この海水浴場は数年前に来た時は泳ぐのに差し障るほどアマモが茂っていた。なんてすばらしい。でもそのときは装備不十分でいきものを楽しめなかったので、今回リベンジ。あいかわらずアマモがモジャモジャに茂っててうれしい。ただし、今回は泳ぐのに支障がでるほどじゃなく、アマモの草原の上空を鳥のように飛べる。たぶん前回は干潮で今回はそれよりは潮位が高いのだろう。波にたゆたうアマモ草原は美しい。

 マスクとシュノーケルをつけ、こぶし大の石ころを両のポケットに3つずつ詰め込んで泳ぐ。フィンはなし。やっぱり藻場のある海水浴場はすばらしい。藻場のない海水浴場とはいきもののにぎわいが桁違い。南紀の釣具屋で買って愛用しているエビダモを持って泳ぐ。これでクサフグ、スズキ、コチの仲間、オコゼの仲間などを捕えた。他にも多種多様な魚が泳いでいるけど何かわからないやつも多い。アマモ場に分け入ってもぐっていくと、底の方にはさらにいろんなやつが隠れてる。魚をみる目を養わねば。ガザミの死体を2つほどみつけた。水面付近を漂うクシクラゲの仲間を捕獲。野生のクシクラゲをみたのははじめて。めっちゃうれしい。長さ2cmほどのちいさなラグビーボール。網の目合いをすり抜けそうな気がしたので100均の飼育ケースで掬った。櫛板列を波打たせていたが、太陽がまぶしすぎて虹色の構造色が見られなかったのはちょっと残念。
ハオコゼかな?
あ!写真には構造色が出てる!
 砂底を這っているウミウシを見つけたので拾い上げて飼育ケースにいれてみた。そしたら泳ぐようなそぶりを見せた(下の動画参照)。ウミウシがこんな機敏な動きをするとはびっくり。帰宅後に「ウミウシ図鑑.com」で調べてみたらどうやらヒカリウミウシらしい。放流したら藻場の中へとゆっくりと沈降していったが、落ちた場所が気に入らなかったのか、くねくねと泳いで再浮上。改めて沈んだ砂底に満足したのか、そこでまたゆっくりと這っていった。
なんてきれいないきもの!

 この海水浴場は、海底は細かな砂だが、汀線から陸側は2〜8cmくらいの礫が堆積している。砂浜じゃなくて礫浜だから濡れた足が砂まみれになることもなく快適。礫は色とりどりでみていて飽きない。みたところチャートや石英脈が多く、花崗岩の礫もある。そしてどこから来るのか、紅れん石片岩と思しき変成岩も混じる。たぶん。岩石1年生だからまちがってるかも。シャワーはお湯がでて200円。駐車場が500円。めちゃくちゃ楽しめる海水浴場だ。