「Z女戦争」(おとめせんそう)がめっちゃイイ!

 数日前に「Z女戦争」のPVが公開された.作詞作曲はやくしまるえつこ.この冬ごろまでやくしまるえつこ知らなかったのだけど,ももクロCDショップ大賞にノミネートされたときに,傾向と対策を学ばんとて,過去の大賞受賞者の楽曲をつべで試聴したときに知った.そのとき「Loveずっきゅん」なんかかなり気に入った.やくしまるえつこって,僕の多感なりしころの心を支えていた戸川純とかさねよしいさ子とか小川美潮とか,愛してやまない方々とおなじ香りがする(個人の感想です).楽曲の背後になにかしら現実とは異なる確固たる世界がひろがってる感じがいい.そのやくしまるえつこももクロに楽曲提供という情報がながれたときからワクワクテカテカ期待してたんで,どきどきしながらPV見たのさ.ゆーすとりーむ配信をリアルタイムで,深夜に(でもそのときは人大杉でぶつ切れたから,配信直後のアーカイブでちゃんと見なおした).
 いーねー.この曲も!プログレ+昭和末期のアイドル歌謡ニューウェイブ風味すこしだけ,って感じで.僕的には昭和末期の歌謡曲テイストは無くてもよいんだけど,意外とあのような感じがいまの若者にうけるんだろうか.それともオッサンホイホイか.
 「ねぇ委員長 掃除さぼるの見逃して」のところ,すっごく戸川純っぽいと思ってたら,ニコ動のコメントで「戸川純みたい」って感想書いてる人がいた.そう,あそこむっちゃ「大天使のように」なんだよ.だけどニコ動では「ここまるえつっぽい」といった意見が弾幕つくってたよ.なるほど,戸川純とまるえつはやっぱり似てるんかな.あと二番がおわったあとの間奏も戸川純っぽいんだけど,なんの曲か思い出せない.「宇宙士官候補生」か「バーバラセクサロイド」か「ロリータ108号」か「ラブ・クローン」かどれかかと思って聞き返したが,どれもちがうみたい.なにに似てるのだろ.ヤプーズじゃない頃のかな.あと「ねぇエリントン,スウィングしなきゃ意味ないね もうひどいの」のれにちゃんがキュートすぎて死ねる.
 PVの世界観もすごくいい.明るい校舎で楽しい高校生活をおくる高校生ももクロと,なにものかに攻撃され廃墟と化した校舎で敵を迎え撃つアーマード高校生ももクロ
 合唱コンクールのシーンでは全体にソフトフォーカスがかかり,さらに幻想的なコーラスがかぶさってきて,この合唱コンクールももクロたちのみている夢もしくは思い描く未来であることを暗示する.そして,この合唱コンクールシーンが終わるやいなや,高校が廃墟と化した現実世界に一気にひきもどされ,メンバー全員が横一列で集中砲火の中を最後の敵に向かって突き進む.まさに死を賭した戦い.正直にいうよ.4回目くらいの視聴のとき,このシーンで僕なみだがでたよ.ももクロちゃん,そこまでして闘うのか.敵はエヴァンゲリオン使徒のようなものかもしれない.そういえば,あーりんとももかの頭にエヴァっぽい何かがついてるし.そして気付いた.そっか,これが,やくしまるえつこが言ってた"私たち、この戦いが終わったら、みんなで合唱コンクールするんだ"か.おもいっきり死亡フラグももクロたちは戦いに散ってしまうのだろうか.その結末はPVでは描かれない*1.その語りきらないとこがまたいい.このPV,すごくいいと思う.
 作品世界では,壮絶な戦いがくりひろげられているが,現実世界のももクロちゃんたちはきっと,目標の紅白(約束の場所)へ,あかりんやファンの祈りに応えてあしどり軽く赴いてくれるのだろう.
 ほかにもこの曲,聞き所や見どころがたくさんある.「ねえ委員長」パートおわりの「うううううう」とかすごく可愛くていい.「りんりんりりん」とか「わんわんわわん」のところもすごく楽しいし,そのあたりで「どっからでもかかってこい」「こい!」とか叫んでるところもたまらん.最後のAメロ(ようつべでは6:45あたりから)のギターが泣きまくってて,これがまた戦いのすさまじさを表してるようで感動する.PVにもネタしこみまくりらしいし,トラックも音数すごく豊富なので,みるたびきくたび発見があり,新たな感動がある.
 ほんとすごいな.ティーももクロ
 そして,今日も僕のリアル知りあいは,こんなこと書いてるのを見て引いてるのであった.


 

*1:ゆーすと版で見られる曲後のほのぼのシーンは後日談なのか,戦いの前の在りし日のできごとなのかは明らかじゃない.全体に時間のながれがシーケンシャルじゃなくて戦闘以前のできごとと戦闘開始後のできごとが交錯する.