淡路鉄道展

 かいぼりの帰りに洲本市にある淡路文化資料館に立ち寄った。企画展「廃線から半世紀、淡路鉄道展」をみるため。大正年間に開通し昭和41年に廃線となった淡路鉄道の写真、名所図会風の路線図、レール、勾配標識、行き先表示板などの展示があった。レールは資料館に入ってすぐのところに2本置かれていた。ずいぶん狭い間隔でおいてあるので「あれ?淡路鉄道ってナローやったっけ」と混乱したけど、展示を読めばやっぱり1067mm。せっかくレールが2本あるのだから、ここは軌間1067mmで置いてほしかった。写真の展示では廃線のころに撮影されたカラー写真がすばらしく、車両だけでなく背景の、まだ松枯れ被害をうけていない松林などにも心惹かれた。昭和6年につくられた名所図会風の路線図では、洲本川の河口左岸側に深い入り江が描かれていて「潟」と記されている。また、河口付近で合流する河川があって、なんだかんだで砂州が数本ならぶ壮観である。そのころの洲本川河口をみてみたかった。洲本以北の東海岸はほぼ全域が白砂青松として描かれている。実際、長々と浜がつづいていたのだろうと思う。そういえば、加茂付近は、僕が淡路に住み始めたころはまだ廃線跡が未利用で工事をしていたが、ここ数年で道路が敷かれた。各駅の写真などみていて、淡路島には大きく変化した部分と、あまり変わらない部分があると思う。そして、昔の写真をみても、ああ、淡路島やなあ、と感じるなにかがちゃんとある。僕の脳はどの部分に反応して初見の風景を淡路の風景だと捉えているのかな。
 淡路鉄道の車両の水色はすごくきれいな色なので、流れを汲む淡路交通バスは淡路鉄道色でバスを塗ったらかわいいと思う。