打上げ成功

 H2Aの打上げ成功の種子島のニュースから3日後、淡路島ではついに僕の念願のロケットが打ちあがった。
 2011年8月にこの店をみつけてから早4年と3カ月。この間におそらく20回以上は前を通っているが、一度たりとも開いてるところをみたことがなかった。それが今日、ついに営業しているところを見た。この千載一遇を逃さず買った。ウワサどおり焼きたてを新聞紙につつんでくれる。車にもちこんだら車内に甘く香ばしく熱い空気が充満した。ぽってりとふくらんだ甘い生地にはしっかり焼き色がついてて表面のぱりっとした層がここちよい。すばらしいテクスチャ。中にはやけどするほど熱せられたねばりけのある餡がつまっていた。あんこの香りがなつかしい。こんなんすきです。おいしいです。もっとたべたい。
 入植して8年。ついにロケット焼を食べた。ロケット焼を食べるミッション、コンプリート。これでまた一歩、淡路島民の階梯を登った。
 店頭ではつやつやに光る銅の焼き型で焼いていた。くぼみは60個。焼き型の半分を1ロットとして生産しているようだ。つまり1ロット15個。お客さんが5個とか10個とかまとめて買うとすると、1ロットで約2人にしかいきわたらない。行列ができるのもむべなるかな。1個100円。
 ロケット焼で検索してみつけたこちらの方のブログには、この秋に2年ぶりに開店したようなことが書かれている。淡路島は口コミによる情報伝達がたいへん発達しているので、おそらく島民のあいだを
 「ロケット焼が2年ぶりに開いてるらしいで」
というニュースが増殖しながら猛烈な勢いで流布していると思われる。僕もまた情報伝達を担うネットワークの部品となって
 「ロケット焼が2年ぶりに開いてるらしいで」
と、おともだちにささやいてまわる任務に就く所存である。