こりじょん2

 帰宅途中,山林を縫う道をスバルサンバーで走っていた.見通しのない左カーブで,路肩の藪から突然なにかが目の前に飛び出してきた.車のまさに直前にとびだしてきたのでよけることも減速することもできなかった.左ヘッドライトに照らされた明るい茶色の獣の背中だけが見えた.全身をみるチャンスがまったくないくらいに目の前に急に現れたのだ.スピードはそれほど出ていなくて,時速35kmくらいだった.それでもがちーんとすごい音と衝撃を感じた.肉にあたったような弾力のある衝撃ではなく,骨にあたったような,固い者同士がぶつかった衝撃だった.あわてて路肩に停めた.たぶんイノシシだと思うが,もっととんでもないものにぶつかったのかもしれない.確認しなくては.夜だし街灯もないので,車を転回させて現場付近を照らしてみた.そこには衝突相手の姿はもうなかった.もとの藪の中へ逃げていったんだろう.車は前バンパーが大きくへこんで,その部分の塗装は剥げ落ちた.バンパーの鋼板はボディよりもよほど分厚いものが使われてる.これがへこんだのだから,イノシシは骨を折るくらいの重傷を負っていると思う.暗くてよく見えなかったが,ボディもへこんでいるかもしれない.イノシシには前にいちど単車でもぶつかっている(2010年11月26日).4年半ぶり.淡路に住んで8年1か月で2回目.