パスポートの申請

 パスポート切れてる問題.まだ余裕かと思ってたが,ぜんぜん余裕じゃない.飛行機のチケットを買うのにパスポート番号がいるらしい.そういうことをすっかりわすれていた.
 淡路島の住民はパスポートの申請をするのに神戸まで出て行かないといけない.島内には窓口がない.ヤラネバが山積しててなかなか時間をとれないが,そうもいっておれない.木曜は旅券事務所が18:30まで開いているらしいのでダッシュで行くことにした.バスで行くと間に合わないから,車で高速道路を走っていった.淡路から神戸にわたる高速道路はたいへん値段が高いけど,時間をお金で買うしかない.
 旅券事務所に到着.がらがらに空いてる窓口に突進したら「今の時間は交付のみです.申請受付は16:30に締め切りました.日を改めて来て下さい」と至極あっさりといわれた.数千円の通行料を支払って海を越えてやってきてそんなこといわれたら,並の淡路島民やったら泣いてしまうところだが,僕は強い子.耐える.
 交付の窓口には職員がひまそうに座っていた.ヒマだったら申請も受け付けてくれたらいいのにと思っていたら,職員の方が僕をよびよせ親切にも申請書類を見てくださった.そしてこういった.
「書類はそろってました.だいじょうぶです.ではこれ一式持って月曜日にまた来て下さい」.リジェクト.期待させて落とす.なんという高等テクニック.
 申請受付は平日のみ,それも16:30までだ.仕事を休まないと申請できない.近年まれに見るクソ窓口業務にしばしうちひしがれていたら「申請は代理の人でもかまわないので,奥さんにきてもらってください」などという.もしぼくが結婚したいのになかなか結婚できずにいる中年の武闘派フェミニストだったとしたら,このおっさんは刺されても文句言えないレベル.まあ見ず知らずのおっさんではあるが,刺されるのはさすがに気の毒なので,かわりに軽く呪っておくことにした.このおっさんが行列にならんだときは1つ前の人で豚まんがうりきれますように.
 呪ってはみたけど,パスポートの申請受付時間をこんな不便な状態にとどめ置いているのはこのおっさんの仕業ではないかもしれなくて,それだったら豚まんを買えないのも気の毒だから,この不便な状況を改善できる立場にいながら改善しようとしないおっさんまたはおばちゃんに豚まんの呪いを振り替えておきたい.