フェイク

 飲食店などの装飾にプラスティック製のニセモノの植物がよくつかわれている.実物を正しく模したものもあれば,なんとなく感じだけ似せてみたものも多い.そこには植物にとくに興味があるわけではない人々の植物の見え方が反映されているようでおもしろい.葉っぱが互生のもみじ(カエデ類)などはよくみかける.
 先週末に高知県の南国サービスエリアでみかけた栗は,いままで見た中でいちばんおもしろい物件.

 葉っぱのカタチや着き方以前に,栗なのにツル植物.これをつくった人はまったく疑問を感じなかったのだろうか.ここまで実物とギャップがあるのは初めてみた.

 栗のフェイクでは,1998年頃に滋賀県草津市モスバーガーでもびっくり体験をした.山でとってきたであろう実物の木の枝が花瓶に生けてあった.枝にはタカノツメ(ウコギ科)の葉っぱがついている.なのに,栗のイガもついている.タカノツメの実物の枝に実物の栗のイガをボンドでひっつけたものらしい.