ため池の看板

 ため池は楽しい場所だけど,子供にとっては危険な場所でもある.悲しい事故も時には起こる.僕の親世代(団塊世代よりちょい上)はため池で遊ぶことが普通だった世代.そして多くの事故があったであろう世代だと思う.
 僕の世代(団塊ジュニア前後)のころには,管理者責任が厳しく問われるようになり,ため池が立入禁止になり,柵で囲われていったように記憶している.いまの親世代はため池から隔離されて育った人が多いのではないだろうか.
 “ため池はなんとなくこわい場所”と子供たちが思っているのは,行く機会がないことと,周りの大人から行くなとさんざん言われているからかな.
 当然のことながら,今回授業をおこなった小学校でも,ため池は「行ってはいけない場所」とされている.でも,そのあとに「行く時は大人と一緒に」と付け加えたら,ちょっとはため池が身近になるように思う.
 下の写真は,ため池に掲げられていた看板.赤色が退色していてちょっと見にくいが,1枚目の看板はよく見るタイプ.「ここであそんではいけません」と書かれている.2枚目の看板はもう少し寛容.「あぶない.あそぶときはちゅういしましょう」と書かれている.2枚目の看板の方がうれしい.おもしろいのは,この2枚の看板がおなじ池に掲げられていたこと.あそんだらあかんけど,あそぶときは気をつけて.タテマエとホンネが同居しているおもしろさ.