台場クヌギ

 この地域では,地上数十センチから1m数十センチの高さでクヌギを伐採し,そこから萌芽枝を出させて更新させている.そのため,地際が太くなり,この写真のような形になる.これを台場クヌギという.この仕立て方をする理由として「ひこばえがシカに食べられるのを防ぐため」という説明がときどきなされるが,現地でみてみると,シカがとどくくらいの高さの台場が多いので,どうもそれが理由とは思いにくい.まとまった面積で皆伐をするとススキや先駆性の低木があっというまに地表を覆うので,それらの伐採跡地を好む植物にひこばえが被圧されないため,あるいは,ススキなどを刈る際に,クヌギのひこばえを間違って刈り飛ばさないため,というほうがしっくりくる.