授業

 2限目.授業.1限の間は準備におわれた.
 授業の冒頭.いつもはその週のおすすめの野生植物の写真(わざわざ野生とことわるようになってしまった,この園芸植物だらけの職場にきてから)を紹介するけれど,今回はちょっと趣向をかえて,鳥の鳴き声CDを持っていって,フクロウの声を流した.学生の寮のすぐそばの樹林で最近聞こえる声の正体がこれだ,という説明で.
 授業の冒頭でこういうことをしているのには3つほどの理由がある.ひとつは,ここの学生に,ひろく野生の生きものへの興味をもってもらい,それを楽しむ習慣を身につけてもらいたいとおもっているから.全員がそうならなくても,全体の1割でもそっちに興味をもってもらえるといい.町づくりとか,公園や緑地の設計の職に進む学生にそれを仕込むのが僕の使命だと思っているので.もうひとつの理由は,そのあとの授業をできるだけ双方向に進めるためのアイスブレイク.さいごの理由は,授業本編の時間をすこしだけ短くすることで,学生の集中力が切れにくいようにすること.集中力を切れにくいようにする,という意味では,このアイスブレイク的な寄り道は,授業のまんなかあたりでやってもよいかも.寝落ちそうな人が増えるタイミングで.
 FDの関係で,今日はぼくの授業は教員に公開ということになっていた.何人か来るかとおもってたが,結局1人のみ.授業が進むにつれ,その人の表情がけわしくなっていったので,僕の授業はすごくまずいのか,と心配になり,授業の終わった後でその人の研究室を訪問して,意見をうかがうことにした.何を言われるかとおもって行ったが,別段まずいことはなかったらしい.あの険しい表情は地顔ですか?