ゼミ,ゼミ散歩,調査

 1限は部門のゼミ.発表者は受けもち学生.なんかふわふわとした発表をするので,いろいろと質問をした.もうちっとがんばれ.
 ゼミの後,ゼミ生と共に学校の裏山へ散歩(観察の演習).コマルハナバチがたくさんいて,学校の植栽(ローズマリー,セイヨウシャクナゲクルメツツジ,その他様々な花々)をたのしそうに飛び交っている.足には花粉団子もあざやかだ.
 散歩の最中,テンを目撃.つかまえたくて思わず追いかけてしまった.わるいことしたかな.ゼミ生のうち,身近なほ乳類をテーマに研究をすすめている学生(女性)も一緒になってダッシュしていた.この学生は散歩の途中でフィールドサイン(おもに糞)を見つける度にそれをデジカメに納めていく.「わたしのデジカメの中身はほとんどうんこなんです」と切なそうにつぶやきながら再生してくれた.ほんとだ.ほとんどうんこだ.すばらしい.この学生はさらに「こんど,うんこ写真を毎日はりつけるブログでもしようかとおもっています.タイトルは『見頃のうんこ』」.これまたすばらしい.ぜひやってほしい.
 午後,受けもち学生が,学内の雑草の調査をしたいのでつきあえと言ってやってきたのでつきあうことに.この学生の卒論の一環でもある.やりはじめておどろいたが,うちの学校は広い.とうてい終わらないのであった.ナガミヒナゲシは植栽地からかなり逃げているようなので,これの分布をいまのうちに記録しておきたい(もうすぐ花は散る)と思い,その作業もした.逃げていることは逃げているが,この植物は裸地的な場所(基盤は土であってもタイルや石畳の目地であってもかまわないようだ)にひろがっているのみ.芝地や牧草群落など,植被率の高い場所には隣接地であっても出現していないように思われた.このことをデータ化しておくべきだ.あした,この学生に伝えておこう.
 学内をあるいていると,ときどき,花壇のなかにアケビやミツバアケビの芽生えをみつける.きまって木の下だ.まったく理屈の通りだなあ(鳥散布種子は,止まり木の下に散布されやすい).
 イオノプシディウムというアブラナ科の園芸植物があり,これはこぼれダネで毎年でてくるが,少なくともうちの学校では植栽地から分布を広げる気配がない.これの原種はいったいどんな種子散布をしているのやら.
 学内に置いているミツバチの巣箱,すっかり今年の営巣がはじまっているもよう.春先の消毒をしていないので,スムシが心配だが,しかたがない.まだ営巣がはじまっていない巣箱の消毒をつぎの土曜日にすることにしよう.つぎの土曜はハニクラの活動だ!
 夕方,研究室にもどって,とってきた標本の同定.
 印刷屋さんから,某学会の情報誌の初校がぞくぞくと届く.順次さばいていかねば.
 イオノプシディウム