2年生の演習

 月曜は1限から5限まで,フルで2年前期の演習.5月の末に某環境展にコンセプトガーデンを出展することになったので,その作戦会議と現地の下見をおこなった.テーマは「生物多様性」.学生たちは,「色彩鮮やかな植物(園芸種・外来種)を使いつつも,生物多様性に配慮した庭」というのを目指すことにしたようだ.これには一理ある.ちゅうとはんぱな在来植物を使うよりも,逸出の危険が低く野外で繁茂するおそれがないことが経験的に確かめられている外国産の材料の方が,逸出による周辺への影響がない分だけ,生物多様性に配慮した植栽と呼び得る.学生たちは園芸植物図鑑と帰化植物図鑑をにらめっこしつつ,僕やインストラクターの方々の意見を聞きつつ,このコンセプトに合致しそうな植物をリストアップしていた.
 この演習のときに,インストラクターの方から興味深い話をきいた.その人はグランドカバー(地被植物)を扱う会社につとめていた方である.在来種緑化のニーズに応えるために,いろいろなものを試したことがあるという.その中で,クズも試したらしい.あの,野外でははびこりまくって,他種を被圧し,刈っても刈っても生えてくるやっかいもののクズである.ところが,いざこれを栽培・生産しようとすると,とても難しかったそうだ.詳しい栽培条件などは聞かなかったが,現場への播種でもむずかしかったりするのだろうか.また聞いておこう.
 施工予定の現場を見に行った.その近所の街路樹のクスノキが落葉の時期で,歩道には落ち葉が散り敷かれ,秋めいた風景となっていた.
 もどってきてから,教職員の歓送迎会.そのあと,16日の卒業演習構想発表会のプレゼンの練習をみせてもらって,ちょこちょこっと私見を述べるなど.