畦でとってきた

 夕方、2年生の学生が、学校の近所の畦でみつけた植物を教えて欲しいとやってきた。こういうときは図鑑の使い方と同定の楽しさを伝えるチャンスなので、時間が許すかぎりいっしょに同定することにしている(図鑑なしでは自分の同定が信用できないからというのもある)。学生が持ってきたのはキク科2種類とタデ科1種類。キク科は買ったばかりの「日本の野菊」で同定。おおおおお。この図鑑、すごい使いやすい。保育社平凡社では分からない情報がもりだくさんだ。学生のもってきたキクは、ひとつはノコンギクでオッケーだった。もうひとつはシロヨメナかと思ってしらべたら、どうやらイナカギクであることが判明。ビロード状の手触りが特徴的だ。
 タデ科は、保育社の原色図鑑で同定。学生が「検索表の使い方を覚えたい」というのでいっしょにたどりながら検索表の使い方を学んでもらった。
 持ち込みのタデ科はボントクタデだった。いちど検索表をたどって同定したなら、こんどはこの種を同定するためのキーポイントを記録しておくといい。つぎからは全部をたどらなくともわかる(ものによるが)。ボントクタデのキーは、花被片に腺点、茎に毛、葉っぱに斑紋。よくにたヤナギタデは、茎無毛で葉っぱに斑紋なく、噛むと辛い。