小学校とのジョイント授業

 僕が勤める学校の学生たちとともに近隣小学校で出張授業(?)。このブログの10月10日・11日で書いたことの本番である。環境教育・自然教育では、まず「対象に親しみ興味を持つために楽しむ段階」、「興味をもった対象について学ぶ段階」、「学んだ結果を反映して行動する段階」、というふうな階梯がある。今回、低学年児童には「楽しむ・親しむ」の段階での授業、高学年児童には「親しむ〜学ぶ」の中間的な段階を意図して内容をつくった。

 1・2年生は、植物をつかった貼り絵。子供たちははじめは材料あつめもそっちのけでひっつき虫あそびや、ほかのいろんな遊びに夢中になってた。それならそれでオッケー。そのまま時間いっぱいあそんでも目的は達せられはするから。でもまあ、せっかくなので、当校の学生たちとともに、ちょっとずつ作品づくりに誘導してみると、当然児童によって反応はちがうが、それぞれに独創的な作品をつくりあげた。時間がちょっと短かったかな。僕がおもしろいと思ったのは、イヌホオズキsp.の果汁を指につけて、フィンガーペインティングをやっていた子。果実の多い季節なら、貼り絵でなく、そっちばっかりでもおもしろいかもしれない。毒があったりもするのだが。あと、始める前に作品を例示して、創作意欲をたきつける工夫があるとよかった。事前に小学校の先生とそのあたりを打ち合わせておけばよかったなあ。

 3年生は、担任の先生主導で、植物を使ったあそび図鑑、という話だったけど、川の植物本物図鑑、という感じの作品に変わっていた。それはそれでいいか。この学年のプログラムの意図をもうすこし、当校の学生とうちあわせておけばよかったか。すまぬ>3年生を担当した学生のみなさん。

 4〜6年は、川の植物に出身地別の旗をつける遊びをした。実際は原産地域というのと人間の引いた国境というのが合致するわけではないけれど、一応、北米原産なら代表でアメリカ国旗、欧州原産なら代表でEU連合旗、在来種なら日本の国旗、熱帯アジア原産なら代表でインドネシア国旗、というふうな旗をつけていった。旗は事前にタック紙で作成。下見のときには在来種はかなり少ない印象だったが、やってみると以外に多く、日本の国旗が足りなくなったグループもあった。6班のうち2班は、1位北米原産、2位在来。のこる4班は1位在来、2位北米原産、という結果だった(個体数ベース)。さいごのまとめ、展開予定メモでは外来が多く在来がわずかという結果を想定して書いていたので、ちょっと違うまとめを臨機応変にやる必要があり、各班にはりついていた学生たちは苦労したかもしれない。

 全体に楽しい一日であった。天気がよくて、Tシャツでも暑いくらい(僕は世間一般よりも快適温度帯が低温寄り)。夕方にプログラムがおわったらちょっとバテ気味だった。小学校の先生はタフだ。

 学校にもどって研究室のゼミ。卒業演習をやっている3人ともだんだんと研究はまとまりつつある。ゼミ終了後も学生3人でディスカッションをつづけていたみたいで、ディスカッションの成果を報告してくれたのが午後10時ごろ。熱いな、君たち。