こんな本を買った、こんな本がほしい

学会会場の書籍ブースで何冊か本を購入。そのうちの一冊が「シダハンドブック」(文一総合出版)。楽しげな本。スキャン写真によるシダ図鑑。識別ポイントのアップ写真もあって分かりやすいが、基本種のみなのが残念。同一コンセプトで続編、続々編をつづけてほしい。たとえば「シダハンドブック2・ベニシダのなかま」とか。さらにはスキャン写真を多用した本格図鑑があったらいいなあ>文一総合出版担当者様。いま手に入りやすいシダ図鑑は生態写真を使ったものが多く、シダの葉の平面的なシルエットをメインとしたものはあまりない(東大出版のすごいシダの図鑑を除く)。以前は保育社の「原色日本羊歯図鑑」というのがあったが、当時の印刷技術の限界だったのだろう、いまの目でみると満足できる図版ではない(なにより、保育社図鑑のころと今では分類がものすごくちがっている)。

ついでに、こんな本がほしいなあ、と思っているもの。
(1)ホシクサ科ハンドブック
 平凡社保育社も、ホシクサ科は図版がほとんど省略されているので、ホシクサ科の識別点をおさえた網羅的な図鑑が欲しいとときどき思う。最近、カヤツリグサ科はずいぶん充実してきたので、ホシクサ科についても、つい贅沢な希望を持ってしまう。
(2)葉っぱで見分けるセリ科図鑑
 セリ科は、科の中でたくさんの属に分散しているため、検索が一筋縄でいかない。これらを葉っぱである程度見当がつけられるような図鑑があればありがたい。「根室地方セリハンドブック」(ニムオロ自然研究会)は、科全体を視野に入れて栄養器官での検索ができるようになっているが、日本のセリ科を網羅的にカバーするものは見たことがない。