PCのことを考えずにPCを使いたい

 先月17日にメインで使っているデスクトップPCがおかしくなった。起動後3分ほどたつと、あらゆる動作にものすごく時間がかかるようになる。とくに読み書きの速度が尋常でなく遅い。ハードディスクの不調であろうと隣室のYさんが言った。たいへん多忙な時期になんということか。修理に出すための事務作業は僕のいちばんの苦手分野なので手を出す気にもなれない。とりあえずちょっと暇になるまでノートPCを使おう。それでここしばらくずっとノートPCだけで仕事をしていた。デスクトップは明日か明後日に修理を手配しよう。そう思い続けて、一日ずつ先送りすることを40回ほどくりかえしてついに今日にいたる。そしてさきほどノートPCの画面がぷつっと音を立てて突然真っ白になった。何もうつさない。再起動したがだめだ。真っ白だ。眩しいくらいに真っ白だ。しょうがないのでデスクトップPCで使っていたモニターにノートPCをつないで作業をはじめた。さすがにこの状態を先送りしつづけるのはあほだと思うので、明日さっそく修理の依頼をしよう。と思ったが、あかん、明日は西宮に出張だから明後日にしよう。と思ったが、あかん、明後日は島の南の山の中に出張だからしあさってにしよう。と思ったが、あかん、しあさっては土曜日だ。来週にしよう。けど週が明けるそのころにはきっとデスクトップPCのハードディスクが壊れているらしきこともノートPCのモニターが壊れていることも日常の風景に溶け込んで、なにごともなかったかのようにケーブルでモニターにつながれたノートPCを使うのだ。いやいや、さすがにそれはあほすぎるので、どないかしよう。いややなあ。ひごろのPCは便利などうぐだけど、不調になったときはどんな機械よりも不便な道具。ほとんどの機械は修理のときには代替機を問題なく使えるのにPCはそうはいかない。買い替えたときも元の使用環境を整えるの手間も時間もかかる。中身の全てを、データだけじゃなくてソフトも設定も、すべてストレスなく自動的に代替機や後継機に引き継げるようなそういう仕組みにはならないのだろうか。そうあってほしいものだ。