但馬エクスカーション(大笹・ザゼンソウ自生地)

 菜種梅雨.あめばっかりだった週の週末.フォローアップ科目(他分野から入学した人向けの科目)で但馬エクスカーション.毎年行ってるコース.ラジオは荒天を予報し,実際,往路の途中までは激しく降っていたが,バスのカーテンにてるてるぼうずをぶら下げるとだんだん空が明るくなった.ほぼ降ってないと強弁できる程度には小雨になった.ほぼ降ってない.
 
 香美町大笹のザゼンソウ自生地.まだ残雪のあるスギ植林の林床で今年もザゼンソウが開花している.咲いて間もない雌性期と,しばらくたった雄性期.学生は傘をさしているが,ほぼ降ってない.



 

 以前にも書いたが,ここではすぐ上流の休耕田に大量のミズバショウが植栽されている.これが逸出してザゼンソウ自生地にもいくらかでてくる.兵庫県ミズバショウ自生地は隣町である養父市加保坂の蛇紋岩地帯だけで,ここにはない.「ザゼンソウがある」ことだけでなく「ミズバショウがない」ことがここの自然である.「何があるか」だけでなく「何がないか」も自然を楽しむ要素なのに,もったいない.

産地不詳のミズバショウ
 
 コチャルメルソウが咲いている.群生しているコチャルメルソウのまわりに細いハエ類と思しき昆虫がたくさん飛び回っていた.チャルメルソウ類はキノコバエ類によってのみ送粉されるという(奥山雄大さんのホームページ).おそらくこのハエ類と思しき昆虫がキノコバエ類なのだろう(虫を見る力がたりないのが残念だ.虫の写真もとれなかった).皿型の花だから,きっと口の短いキノコバエが来るんだろう.つかまえてみればよかったな.コチャルメルソウに虫がたかってるところを見られたのはうれしかった.次回はぜひ,キノコバエかどうかをしっかりと確認したい.