鳴く虫を聴く会

 過日(10月4日)キャンパス内で鳴く虫を見る会を開催した.同僚教員Iさんが主催,学生数人が参加.僕は虫はわからんので,Iさんに教えてもらう.懐中電灯を片手に,鳴き声を手がかりに夜の木立や草むらをさがすのはものすごくわくわくする.
 サクラの木の上からアオマツムシの声が聞こえる.懐中電灯でさがしていたら,声の主ではなくヒメクダマキモドキがいた.お腹に真珠のようなきらきらと輝く玉を持っている.これは精子の入った袋で,精球とよばれるもの.交尾のとき,オスはメスにこの精球をつける.メスは精球から精子をとりこんだ後,精子をつつんでいたゼラチン質を食べて栄養をとるそうだ.精球をもちあるいてるこの子はメスだ.

 
 ヒメクダマキモドキの近くには,樹上で鳴く虫をねらっているのか,ハラビロカマキリが徘徊している.

 
 草むらに目を転じるとオンブバッタ,アシナガバチの仲間,アマガエル,カナヘビなどが眠っている.石垣にはカマドウマ.
 
 一番の目的はマツムシをみることだった.鳴き声をたよりにすぐそばまで行けるのに,なかなか姿がみつからない.みんなでかなり粘って探して,数個体みつけた.地面やリターの隙間とかをさがしていたが,みつかった個体はどれも地面より高く,草の葉や茎の上で鳴いていた.