悠久ロマン,あるいはパワーズオブテン
同じマンションの5才児は僕のことを横町のご隠居かなにかと思っているらしく,なにか気になることがあると質問しにくる.
「なあ.地球とか太陽とかって,どうやってできたん?」
「えらいこときくなあ.それはまだまだちゃんと分かってないナゾやで.そやけど,宇宙のことを研究してるえらいひとがたぶんこうやろなあって考えてることはあるんやで.宇宙にはな,何にもないようにみえるとこにもいろんなもんが漂っとってな,そのいろんなもんがお互いにつんつん,ぺちょんぺちょん,がちゃんがちゃん,どかんどかーんとくっついて,気がついたら太陽になったり地球になったりしとったらしいで」
横町のご隠居らしく適当にこたえる.
「そうなん?」
「たぶんな.しらんけど」
「ふーーん.あっ!わかった!」
「何がわかったんや?」
「あんな.ということは,里山とかも宇宙からできたんやな!」
「え?」
「里山も宇宙のただよってるものからできたんやん!きっとそうや!」
というわけで,同じマンションの5才児は10の9乗〜10乗(年)くらいの時間スケールで里山の成り立ちを理解したようだ.まちがってはないような気がする.末恐ろしい.