シュレーゲルアオガエルの卵塊

 里地里山のウェットランドの現状を見て歩く演習.学校を起点に1.5kmほどの周回コース.古いため池のエコトーン,改修されたため池のエコトーンの不在,乾田と暗渠排水のパイプ,三面張の用排水路,耕作地の給水バルブ,湿田と素堀りの水路,休耕湿田の湿性草原,放棄湿田の湿性林などを2コマでめぐる.昨年は時間が足りなくなったが,今年はちょっと余裕があったので,コース後半の湿田を堪能できた.
 風は強いが,適度に暑くて,適度に涼しい天候.ウグイスのさえずり(まだまださえずりが聞こえる)とシュレーゲルアオガエルの鳴き声と風の音を聞きながら歩く.やたら気持ちがよい.
 学生が湿性林の林床で「これ何のたまご?」というので見てみるとシュレーゲルアオガエルの卵塊だった.シュレーゲルアオガエルの成体はしょっちゅう見つけるが,卵塊は初めてみた(遠目にそれっぽいものを見たことはあるが,ちゃんと見るのははじめて).黄色い幼生が卵塊の中に透けて見える.卵塊に触れてみたら,意外な手ざわりでおどろいた.アワフキムシの泡や整髪用のフォームのように指が泡の中に入るのかと思いきや,はんぺんのような弾力でおしかえされた.卵塊表面は弱い粘着質で,これもはんぺんっぽい.
 まわりでカエルの恋の歌が聞こえ,目の前には恋の結晶がある.
 はんぺんがたべたい.
 卵塊ははんぺんよりは柔らかいかも.ババロアくらいか?ババロアの固さの記憶に自信がもてない.
 ババロアもたべたい.