今年は紅葉・黄葉がきれい

 11月の上旬ごろは今年は紅葉だめかなあなどと話していたような記憶があるが,ここ2週間くらいは滋賀でも神戸でも淡路でも山がとてもきれいだ.色が鮮やかなだけでなく,長く楽しめているような気がする.考えてみれば,黄葉・紅葉がゆっくり進むときは,標高の低いところから高いところまでが幅広く色づくことになるだろうから,結果として山全体がきれいに色づくようになるのではないだろうか.つまり,黄葉・紅葉がゆるゆる進む秋は,錦秋の美しさが時空間的にひろがるといえよう.なんともお得な話である.ほんまか?
 この秋はたしか10月中下旬と11月中下旬にイッキに冷え込んだ時期が少しあったが,それ以外はだいたい暖かかった.それがええのかも.
 幅広くゆるゆると色づいているおかげでいろんな発見がある.淡路にも落葉広葉樹二次林がこんなにたくさんあったのかとおどろいたり(夏には気づかなかった).オギってあんなにきれいに黄葉するのかとか.林縁のハゼノキは長く赤いままだ.アカメガシワの黄色の鮮やかさに目を奪われたのはこれまでになかった(これまでがフシアナだったか).
 この週末は滋賀ですごし,家事の手の空いた時間にちょっと写真を撮り歩いた.前期の授業で手持ちの写真が不足していたので,最近はなにげない植生景観の写真を撮りためるようにしている.滋賀の野洲川のオギの穂がみごとで写真をとらねばとおもいつつ,うっかりものなのでいつもカメラを忘れていたり,ほかの用事を優先させたり,交通量が多くて路肩に停められなかったりで写真をとりそこねていて,もう今年はむりかもなあ,ってあきらめかけていたけど,夕方にちょっと撮れた.
 しかし夕方暗くなるのが早い.冬至はまだすこし先だが,日没時間がいちばん早いのはいまごろだそうだ.