小学校の理科の先生の研修会

 私立小学校の理科教員を対象とした研修会(フィールドワーク)に講師として呼んでいただいた.種子散布をテーマにした授業の紹介と,種子散布に関するプチ講義.
 最初に全員の自己紹介.各自の「好きなタネとその理由」を話してもらった.初対面の人たちとのタネ談義をまずは楽しむ.アサガオのタネが果実の中に整然とならぶ様が好きだという人,ハスの実のカタチが好きだという人,カエデのくるくるまわるプロペラが好きだという人,ひまわりのタネがおいしいから好きだという人,ゴマのタネが好きだという人.種類も理由も様々.
 つぎにホームセンターで売っているパーツケースを手に,屋外へでてタネあつめ.班対抗でタネの種類を競う.タネあつめをしながら,エノキやムクノキを味見する.ムクノキはラムレーズンとかプルーンの味がしてかなりおいしい.エノキはチョコレート,それも安っぽいシガーチョコの味.ついでに僕だけがクスノキの実をたべてみた.一瞬,パセリのような爽やかさとわずかな甘みを感じるが,直後に樟脳の味がそれを上書きした.しばらく苦しむ.アオツヅラフジのアンモナイトはウケがいい.子供達が気に入りそうなものによく反応するみたい.理科教員の方の本気度がすごくて,みなさんタネをもとめて道ばたにしゃがみ込んでうごかない.いったい何をしているのかと通行人や車の人から熱い視線をあびていた.都会のまんなかだったけど,どの班も約30種のタネをあつめた.
 部屋にもどってあつめたタネをつかいながら授業のつづきをするつもりが,すこし時間がたりなくて採ったタネを十分にいかせなかったのは心残り.
 夕刻から懇親会.すばらしいメンバーだった.またいっしょになにかしてみたい.