探鳥会
学生がバードウォッチングをしてみたいというので,金曜2限,授業のないタイミングをみはからって学内をいっしょにうろついた.学生は6人くらい参加.
ヒヨドリ,アオジ,シロハラ,メジロ,カワラヒワ,ハシブトガラス,ノスリ,トビ,ジョウビタキをじっくり観察できた.声だけ聞こえたのはヤマガラ,コゲラ.
ジョウビタキのおじょうさんがハゼノキの果実をいくつも丸呑みにしていた.どうしてジョウビタキのメスはオスにくらべてあんなにもかわいいのだろうか.オスの方が色合いは派手でおしゃれなのに.みくらべてみるとオスは顔が黒い.このせいで目のくりくり感がわかりづらい.メスは顔がうすいベージュで目がくりくりとしててかわいらしい.そこか.
メジロがヒイラギナンテンの花で吸蜜していた.あまり昆虫のこない季節に咲くヒイラギナンテンにとってメジロは主要なポリネータかも.学生がコンパクトデジカメで吸蜜するメジロの写真を上手にとっていた.メジロは舌の先がブラシ状になっていて吸蜜が得意な鳥.という話は聞くが,自分ではメジロの舌をみたことがない.おちてないかなメジロ.
散歩をするとほかにもいろいろと発見がある.ウスタビガ?ヤママユ?の繭をいくつもみつけた.地面にもいくつか落ちていて,学生がうれしそうに持って帰った.木の上の繭にくろいつぶつぶがついてるのがあった.ダニ?きもちわるい,と思ったがあとから調べてみたらそれは蛾の卵だったかもしれない.地上4mくらいのところだったので採取できなかった.高枝剪りを持って出直すか.木の枝の股になったところには蜘蛛の巣をつかった鳥の巣があった.なんだろう.メジロの巣だろうか.地面にはいろんなタネがおちている.テンの糞と思しき中にはカキのタネ.ムベのタネ.ムベは食痕もみつけた.あちらこちらでハゼノキのタネ.蝋がすっかりなくなっているから,きっと鳥のお腹を通過してきたタネだろう.ヤマモモのタネもたくさん拾った.1cmくらいのモフモフのタネは目玉をつけたらかわいいマスコットになりそう.ナツフジのまだ開いてない鞘をみつけて部屋に持ち帰った.机の上においておいたら,つぎつぎにぱちんぱちんとはじけとんで部屋がちらかった.
優雅なひととき.学内探鳥会を定例化したい.
ウスタビガ?のまゆゆ.きれいな緑色.
ムベ食痕.落ちてから食べられたのか,食べられてから落ちたのか.だれが食べたのか.中に種子がひとつ残ってた.
[訂正]フジと書いていたのはナツフジの誤り.鞘に毛がない点にひっかかりを感じたので現場を再訪して葉痕などを見直した.枯れた托葉がのこっていることや,種子の直径が8mmくらいしかないことから,ナツフジと同定した.20130116訂正.