ごはんと納豆と金環日食

 おそらく人生で1度きりの,自宅から見る金環食*1
 6時30分ごろに起床して空をみたときは雲が厚く太陽は見えなかった.が,しばらく見ていると雲の薄い部分から太陽がときどき顔をだした.雲が減光フィルターの役目を果たすので,肉眼で太陽の輪郭が見えた.もう欠け始めていた.
 7時をすぎるころには徐々に雲は薄くなった.もう肉眼でみるのはまぶしすぎる.ここで,写真をとってみようと思い立った.マイナス5EVの露出補正で撮影したのがこの写真だ.危険なのでファインダーはのぞいていない.

 ごはんと納豆.いつもどおりの朝食を食べながら,ときどき窓越しに日食をみた.日常と非日常の絶妙なバランスがたのしすぎる.
 日食が佳境にはいるころには,雲はすっかり薄くなっていた.日食観察プレート(減光フィルター)が大活躍.また,アルミフォイルでピンホールをつくって,その影をリビングの床に落としてみた.三日月型の太陽がひっくりかえって映し出された.食が最大となる頃には,東向きのベランダにでていても日差しの暑さがかんじられず,すずしい風が吹いていた.そして若干うすぐらかった.7時28分ごろからみごとな金環.ピンホールの影もしかり.この7時28分前後は,太陽と地球の間を月が横切っていく様子がよくわかった.太陽の昇る速さが月の昇る速さよりもやや早い.地球の自転と月の公転を視覚的に実感できて,そのことに感動した.
 カメラのレンズに減光フィルターをあてがって何枚か写真を撮った.あとから太陽部分を切り出して時系列にならべ,淡路市ではこんなふうに金環日食がみえたんだよっていう記念のjpegファイルをつくった.撮影時刻を横に書き込んで,ついでにそれっぽくタイトルを書き込んだ.太陽の輪郭がぼけているていどに文字の輪郭もガウスぼかしでぼやかした.ファイル完成!それが下の画像.はしゃいでるなあ,自分.太陽が赤くみえてるのは減光フィルター(雑誌「星ナビ」の付録)の特性.でもそれがいいかんじ.

 フォーカスは甘あま.ファインダーみられないし,ライブビューもよくみえないし,オートフォーカスなんか使えないしで,適当にならざるを得なかった.時間が等間隔でなくて適当なのは,ご飯食べながらだったから&ぼくの適当な性格のたまもの.こちらのサイトによると淡路市役所における食の最大は,7時29分03秒.つまり6枚目の写真の7秒後(うちは市役所より北東にあるので,それよりは数秒おそいはず).また,淡路市における日食の終了は8時53分02秒.つまり最後から2枚目の写真の数十秒後.たしかに,最後から2枚目の写真の左下はほんの少しだけ欠けている.
 ピンホールの影を固定カメラでインターバル撮影したら面白かったかもしれないと後から思いついた.あとのまつり. 

*1:引っ越す先によってはまたチャンスはあるかもしれない.