ききとり調査,調査の準備

 午前中は受けもちの学生(畦畔草原をテーマとしている)の聞き取り調査に同行.農業普及センターの職員の方に,淡路の耕作放棄地での放牧の動向について聞く.
 その際,農業にはいろんなところからいろんな名目の助成金がでていることを知る.放棄農地であっても,助成金によって年1回の刈りとりを継続しているという場所はけっこうあるようだ*1.そうした場所の写真をみると,高茎のススキとセイタカアワダチソウが一面を覆っていて,完全な放棄地とみまちがえるほど.違いはクズのしげりっぷりにあるのかもしれない.
 放牧される牛は妊娠中の牛だという話は,以前に放牧をやっている農家の方から聞いたことがあった.なんで妊娠中の牛を放牧するのかを普及センターの方に聞いてみたら,意外にも「妊娠中がいちばん手を掛けなくても良い時期だから」との回答であった.出産直前直後は母牛と仔牛をいっしょに置いておく必要があって,仔牛を頻繁に観察するため牛は牛舎に入れておかねばならない.妊娠前の牛は発情期をみきわめて種付けをする必要があり,頻繁に観察するためには牛舎に入れておかねばならない.それらにくらべると,妊娠期間のうち6ヶ月くらいは放任おっけーなんだそうだ.
 午後は別の受けもち学生(斜面緑化をテーマとしている)の調査計画のための相談.協力してくださっているコンサルの方(私の兄貴分?)がわざわざ来校してくださった.面白い人なので,ついつい話が長くなる.24日に現地調査をすることに.

*1:今回お話をうかがった例では農水省中山間地域等直接支払制度を活用