来年は出店すっぞ。

 昨日も書いたが、研究紹介や教員の芸術作品がひっそりとならんでいるだけの教員ブースは学祭の来訪者にとってそれほど魅力のある空間ではない(室内でなんだか電気も暗いし、ちょっとまじめだし、はじけっぷりに欠けてる)。そりゃやっぱり学生たちのつくった雑貨や苔玉や陶芸のお店のほうが楽しさがあふれてて魅力的だ。とはいうものの、やっぱりこの学校の教員たちの活動を、地域の人に知ってもらえたほうがうれしいなあ。

 で、考えた。来年は僕も楽しいお店・空間を出して、自分の活動の展示はそこでやる。展示そのものも、今年よりもさらに興味をひくような見せ方を工夫しよう。なあ。楽しさがつまってなくて、なにがお祭りか、っちゅうねん。

 で、どんなお店をするかも考えた。楽しくくつろいでもらって、ゆっくりと展示をみてもらったり、交流したりできる空間をつくりたい。となるとやっぱり茶屋だ。カフェだ。どんな茶屋にするか。2つ考えた(じつはどっちも今回の学祭より前から考えていたことだ)。

 ひとつは「図鑑喫茶」。漫画喫茶を過去に押しやる新ジャンルの喫茶店である。図鑑というのは、新しい世界への扉であり、世界の広さや深さに気づかせてくれるとってもたのしいものだ。ぼくは子供のころ図鑑が大好きだった。そういう子供はかならずいるはずだ。そういう子供がいるということは、そういう気持ちを揮発させずに保っている大人もいるはずだ。いろんなジャンルの図鑑を並べて、この世界の広がりに思いをいたす喫茶店をやってみたい。図鑑といっても生物や地学や天文の図鑑だけでなく、民俗、建築、スポーツ、芸術、数学、化学、工学、言語学、考古学、歴史学考現学などにまたがって、なんでもありで広いほどいい。そんだけの本をどこから集めるのかは思いついていない。うーん。たとえば図鑑的なポスターをいっぱい自作するのでもいいかもしれない。うん。世界の文字をちりばめた文字図鑑ポスターなんか、あったら、ぼくなら買うね。

 もうひとつ思いついたのは、「農民車カフェ」。農民車とは淡路島独自の自動車文化。淡路島独自でありつつ、世界各地のプリミティブ自動車文化との間に類似性がみられたりもするおもしろい文化だ(詳しくは近野新さんの「淡路島農民車考」を参照)。さて、この学校もさすが淡路島の学校だけあって庭園管理用に農民車を保有している。これをぜひとも使いたい。農民車カフェは、農民車の荷台に座ってのんびりと茶を飲むというカフェ。農作業のあとに農民車の荷台に腰掛けて乾いた風に吹かれるイメージのカフェ。つまり「おもひでぽろぽろ」のタエコになれるカフェだ(実際には走らせるわけにはいかないけれど)。

 どーだろう。どっちも僕なら常連になりたい喫茶店なのだが。